廿日市市  野貝原山(のうが高原) 

奇岩群
苦行探索記


野貝原山(のうが高原)  標高 719.5m  中央の鉄塔がそびえている山



  2007年3月31日 10人のグループで廿日市市 原 川末地区より泉水峠へ向け登頂開始。
ここ数年の台風の影響と思われる石だらけの上り道を途中、自然観察指導員のメンバーによる植物
の説明を受けながら、進む。いたって弱い健脚? 故、30分もすると、少々股関節から痛みが出始め、
路肩の石に腰掛けひとり1・2分休み。 歩くのが苦手なので、少々後悔する。
今歩いている苦難の道が、往時の「津和野街道」だと聞かされ、昔の人の健脚ぶりに驚嘆す。
また歩きはじめ、何十回休んだことか、やっとの思いで泉水峠の標識に辿り着く。
そこに駐車スペースがあるではないか。玖島からここまでは車で来れるという。
奇岩を見るため、とにかく脚の痛みも我慢するしかないのである。
上りに差し掛かると、前方を極力見ないように、足元を見ながら、休み々ひとり遅れながらビリの位置
を確保する。

  昼食で30分休憩し、また苦難の行脚がはじまる。あと数十分で、タイル巨岩と高貴人墳墓に到着と
言われるも、緩やかなアップダウンの周回道路の道のりの長いこと、いつ着くのやら。山菜を採りな
がら進むグループにやっと追いつき、また定位置のビリをキープしながら皆を追う。
気がつくと前にはふたりしかいない。他のメンバーは我らを置いてきぼりにしてどうやら先を急いで
行ったようである。直線道路から右の草むらにふたりが入っていく後姿確認しあとを追うように付いて行く。

  草むらを通り過ぎると右に石垣が組まれ、木々の間から、廃屋がちらちらと見える。別荘地の面影が
そこに見え隠れする。左にガードレールがあり、しばらくして、壊れかけの丸太橋を渡り右に行くと奇岩が
あった。手前に「タイル巨石」があり、その先に「高貴人墳墓」がある。自然の造形物としては、異様な姿
である。そこから引き返し、先ほどの丸太橋の手前で右に折れ進む。所々、山肌の木にロープが張られ
ている。このロープの有り難さがこの先で身にしみるのである。左が開け、つまり絶壁状態で山肌の
ロープを持ちながら、ゆっくりと半円を描く、その幅60p位の狭い道を前進し、やっとたどり着いたのが
「塔岩」である。往路で一番危険な死のロード区間である。
携帯電話により、先発隊は方向岩に行き、塔岩へ向かっているとのことで、合流するまで休憩する。
合流後しばらくして帰路につく。

  帰路の周回道路脇に大きな猫柳の木があるのに気づく。
まだ芽をつけていないタラの芽が数本あることにも気づく。自然は春を迎える準備に入っていることを
実感するも、だらだらのアップ路はやはりきつい。

  やっと、泉水峠に到着し、帰路のコースを検討。鉄塔沿いに下山することになった。
アップもあつぷあっぷなれど、ダウンは怖いくらい急傾斜で、後を振り向くと登れたものではない。
往路でなくてホット安堵する。
.
  こうしてスタート地点にたどり着いたのが6時間後であった。
多分、誘われても、二度と登ることのない野貝原山であろう。


原 川末地区からの苦行のコース
(今回は三箇所の奇岩群探索)
(後日同行メンバーに概略のコースを教えてもらい作成した略図)

苦行の末の数枚のメモリアル・フォト
コースはほとんど覚えていない。

泉水峠標識  数か数十b手前にある
タイル巨石  赤円内
高貴人墳墓(こうきじんふんぼ)
塔岩(とういわ)
   とにかくでっかい  (上下二枚で合成)
塔岩案内板 クリックで拡大
塔岩から望む
帰路うしろを振り返り一枚   行きはだらだらアップ路
帰路気づいた猫柳
帰路後発メンバーを写し、大急ぎであとを追う
帰路左から右へ折れる  左へ入ると玖島らしい
写真を撮るどころではない。ベリータイヤァード、 これが最後の一枚であった。


  Home